実存ホラー漫画家の日野日出志先生とは「マンガ実習」の授業後、毎週金曜日の夕方から仲間たちと飲む機会が多くなった。
日野先生は「蔵六の奇病」「赤い花」「赤い蛇」「地獄変」などの作品で世界的に評価されている。日野先生と飲むと必ず「蔵六の奇病」を描いていた頃の話になる。この作品に込められた情熱はただごとではない。四十年以上も前の作品について、描き終わったばかりのように熱く語る日野先生はいつもお若い。
話は変わるが、日野先生のトレードマークでもあったちょんまげをつい先日切ったそうで、それはさぞかしさびしいのではと思いきや、なんとさっぱりしたということであった。