マンガ論

マンガ論第十七回講義

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 今日は、清水正著『赤ずきんちゃんは狼だった』を取り上げた。まずはじめに、グリム童話『赤ずきんちゃん』のあらすじを学生に尋ねた。すると少しずつ違ったものが返ってくる。何よりも、子供の頃は、不思議とストーリーの持つ怖さに気がつかない。大人になって読むと、次々におかしなところが見えてくる。ここが、童話の持つ魅力であり魔力なのか。いくら隠そうとしても、改ざんしきれない歴史があるということを忘れてはならない。(TAS・五十嵐)
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 【学生の声】
 
 赤ずきんと狼の契約が頭から離れない。(文芸学科1年 斎藤功)
 今日は『赤ずきんちゃん』をやった。おばあさんが山神だという先生の見解は気付かなかった。グリム童話は、たくさんの見解があってどれも面白いのでまたやってほしいと思った。(映画学科2年 清水里子)
 赤ずきんちゃんの本当のストーリーがこんなにブラックだとは思っていなかったけど、こっちの方が100倍面白い。(文芸学科1年 宗本彩織)
 グリム童話は人によっていろんな解釈やアレンジが出来るので、本当に面白いです。小説でもマンガでも学生によって作品を集められたら楽しそうだと思いました。おばあさんが山の神だというのは斬新であると共に、とてもありえる話だなあと思いました。(美術学科3年 野口由里子)
 そうか…。おばあちゃんが、やまんばだったのか…。グリム兄弟もやってくれるけど。清水先生もやってくれるぜ☆(文芸学科1年 片山幸典)
 マンガの評論は創作活動だと思いました。赤ずきん面白かったです。(デザイン学科3年 佐藤香月)
 まさか狼が親父だったとは…。おばあさんが「ヤマンバ」よりも衝撃でした。子供の頃は随分軽い『赤ずきんちゃん』を読んでたなぁと思いました。寧ろ、「黒ずきん」では…?(文芸学科1年 新井優)
 グリム童話は怖いし、先生の解釈はもっと怖い。(文芸学科2年 田中周平)
 赤ずきんは色々な解釈ができますね。グリム童話は初版から現在まで出ているものでは違う話なので読み比べてみたいです。今日の授業は納得しました。(文芸学科1年 小泉典子)
 結局、オオカミはお父さんなの?お母さんが仕組んだのかな?教室の一番前に座っている人がナゾで面白い。(演劇学科2年 三信茉莉奈)
 以前、『本当は怖いグリム童話』という本を読んだことを思い出し、『赤ずきんちゃん』を子供の頃は何の気もなく読んだけれども、トトロと同じで、目線を変えて読んでみると、童話は怖いし、マンガそのものも怖い気がしてきました。(演劇学科2年 赤星武)
 『赤ずきんちゃん』のおばあちゃんが山の神という説で、すごく納得してしまいました。父親が描かれていない理由が狼と狩人の二役を演じているとしたら、なぜ赤ずきんちゃんがアリバイを作るのかなどすべてがつながる気がしました。また今度、改めてグリム童話を読んでいろいろ考えてみたいと思いました。(映画学科2年 髙橋茉由)
 先生がおっしゃった話の中で「赤ずきんちゃん生け贄説」にかなりの共感を覚えました。地元の鹿児島に伝わる昔話には残酷なシーンが多く、ヨーロッパの魔女伝説などが実在することを考えると、あり得る話だと思いました。(デザイン学科4年 橋口陽平)

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