雑誌研究第十二回講義
今日は前期最後の授業。取り上げたのは、チェーホフの『退屈な話』である。いかにも気だるい、何でもない話をどう語るか。ここにチェーホフの面白さが潜んでいる。前回に引き続き学生に実演してもらった。二回目ということで、セリフもきちんと覚え、演技にも熱がこもり迫力があった。阿倍定の供述書から始まり、つげ義春の『チーコ』、トルストイの『アンナ・カレーニナ』、ドストエフスキーの『白痴』など。様々な作品を取り上げ、解説してきた。作品を知っている人も、知らない人も、何か取っ掛かりになればと思う。そして後期授業はもちろん、自分自身の創作活動につなげて欲しい。(TAS・五十嵐)
2008年07月18日 | コメント (0) | トラックバック (0)
西野咲子さんの作品「グー・チョキ・パー」

我孫子市民プラザで開催されていた「夏の陶炎展」にウォーキングの途中に立ち寄る。何点かの作品に心動かされた。西野さんの作品はかわいらしさいっぱい。思わず立ち止まって写真撮影した。
帰りにもらった「会報 全陶展」には会長の高間眞さんの「モアイの無駄」というエッセイが載っている。
そこに「蛇足=「虚空」とは仏典によると一切の事物を包容して、その存在を妨げないことが特性だそうです」とある。これはなかなか面白いことを書く人だと思い、さらに読むと「私は、特に目的がない、無駄な行為を人間がする、これこそが究極の文化であると思いこんでいました。幼児の絵が大体文化的で、無目的の範疇に入るのではないかと考えています」と書いてある。
展示されていた作品が、なるほど高間さんの思想を反映しているように感じた。のびのびと個性を発揮して、童心を忘れず、創作に打ち込む人たちのさわやかな姿を思い浮かべた。
「清水正 写真展示室」にも作品を紹介してあります。ご覧ください。
2008年07月15日 | コメント (0) | トラックバック (0)
マンガ論・試験と夏期課題について
「マンガ論」の夏期課題
手塚治虫『罪と罰』を読んで、手塚における<愛><虚無><神><革命>について思うところを書きなさい。原作『罪と罰』や、手塚の他の作品も考慮してレポートを作成すること。なお、レポートのタイトルは必ず自分でつけること。
字数‐3200字以上
締切 2008年8月30日
提出先‐〒270-1151 我孫子市本町3-5-20 清水正
※レポートは必ず印字すること。独創性のあるレポートは「D文学通信」や「ドストエフスキー曼荼羅」二号に掲載しますのでフロッピーも添えて郵送してください。
2008年07月13日 | コメント (0) | トラックバック (0)
雑誌研究第十一回講義
学生にチェーホフ『退屈な話』を実演してもらった。
絶望的な老教授と泣きじゃくり全身で感情をぶつけてくるカーチャをどう演じるか?
今日は先週の講義で取り上げた、中原中也・長谷川泰子・小林秀雄の三角関係の続きから始まった。面白いことに、これほどドロドロとした関係について秀雄は全く触れなかった。しかし、自身の白痴論においてその体験を重ねていることから、講義の内容はドストエフスキー『白痴』へと進んでいく。絶世の美女ナスターシャが美しい人とされる純粋無垢なムイシュキンと荒々しく情熱的なロゴージンとの間で揺れ動く。この精神的な葛藤は更に、チェーホフ『退屈な話』へと続いていくのであった。(TAS・五十嵐)
